「ただの貝殻」

熱帯魚と葉っぱ。(サンシャイン水族館)

 

気学の恩師、村山先生が5月に他界されて、それでも村山先生のお声は今も聴こえてきますし、教え解いてくださった気学生きる秘訣は今も心に生きているのを感じます。

そして、誰にとっても大切な人、家族の死は辛いものです。

・・・あなたは大切な人の「死」という別れを経験したことがありますか?そうした経験があるなら、どう向かい合いましたか?

 

もう20年以上前に父が亡くなったのですが、あの頃の私は心の準備もなく、魂に対する考えも今のように自分の基盤にありませんでした。

それまで父は、脳血栓で倒れてから、心臓病も患い、16年も入退院を繰り返していたので、父にとっては辛い入退院を繰り返しながらも、私の中で「きっと父は大丈夫。」などという願望から生まれた「家族は死なない。」という定義が勝手に出来上がってしまった頃の、突然の心筋梗塞での他界でした。

家族全員、悲しみの津波襲われたかのようでした。

葬儀も終わり、出勤して働く私に、一人の上司(普段かなり距離のある方でしたが)が、近づいてきて話しかけて下さった言葉がありました。

「人間は体が亡くなっても、魂は永遠だと信じているよ。」

今では身に染みている、魂に対する考え。

その頃でさえ、高校生の頃から輪廻転生に興味を持っていたくせに、家族の亡骸を見た時、脆く、ボロボロに崩れた自分に気づかされました。

その上司の「魂は永遠」という言葉は、その後会社を辞めた後、その上司とは一度もお会いしていませんが、私の中に生き続け、成長し続けました。まさに、言霊として頂いたプレゼントでした。

20年ほど前ミリオンセラーになったラルフ・ウォルド―の「万能の鍵」は、聖書からの引用も多く、今では当たり前の「瞑想」や「引き寄せの法則」といった「心の力」を解き明かした素晴らしい本です。

その中の短い言の葉に、父の死と向き合った自分を思い出しました。

また誰かの力になる詩かとも思います。

 

愛する者よ!賢くおなり

泣き濡れた目をすぐにお拭き

棺台の上にあるものに

涙を流すことはない

それはただの貝殻

真珠がなくなった貝殻だから

貝殻などはほうっておきなさい

真珠だけが 魂だけが すべてなのだから

 

参考:ラルフ・ウォルド―・トライン 人生の扉をひらく「万能の鍵」