使い古された家の味、そして人の味わい。

この写真、我が家からほど近い、結構いま人気のエリア、東京の谷根千の「花歩」という古民家カフェ。定休日が、木・金・土・日・祝日。

・・・そうなんです。月・火・水、しかやっていません(笑)。それなのに、人気のカフェ。それは、手作りのホワイトシチューが美味しいから、という理由もありますが、「古民家風」ではなく、本当の「古民家」をそのままカフェにしている昭和レトロな雰囲気がたまらないからだと思います。私もここへ行くと、子供の頃によくお邪魔した、葛飾のお花茶屋にあった叔母さんの家を思い出すのです・・・とても懐かしく。

さて、気学風水家の立地というのも気になりますが、

(参考)四神思想を楽しむ

家というのは、新しくても、古くても、その「住まい方」でその住む人の心に与える影響は大きく変わります。

どこに何を置くとか、香りを楽しむとか、色々ありますが、

その家の風水を最大限に活かすには、やはり大切なことは「気の循環をよくする」ということです。簡単なことですが、とても大切です。

我が家のマンションのベランダから見える一軒の家。

これが私は大好き。とは言っても多分、普通の古い家。不動産的には特別すごい価値があるわけではないと思うのですが、この家の住まい方が素敵なんです。一階のガレージ上の大きめのベランダをお庭のように手入れされていて、そのグリーンはその家の温かな心をそのままほんわかと伝え、「素敵な時間」を感じさせるのです。そしてその奥にちらっと見えるリビングは、いつも温かなオレンジ色の灯りが灯されています。

我が家の子供がまだベビーカーに乗っていた頃。その家の前には定期的にほんの少しの不用品が積まれていました。

「必要なものがありましたら、ご自由にお持ちください。」と書かれ、その中から、古くはなっているけれど買えば数万円はするこどもの英語教材を頂いてきたことがありました(この頃はちょっと貧乏だったので・・・笑、すごく嬉しかったです)。このお家は時々、こうして不用品を家の前に出しています。「不用品を溜め込まず、循環する」という生き方を選んでいるのだと思います。

そして昔から、「家は使わないと悪くなる」と言われますが、これも「気の循環」ですね。

それは「人」と同じです。人は人の中で成長し、心温められ、時には傷つき、その経験によって人として磨かれていく。誰とも付き合わなければ、傷つかずにすむけど、そこには気の循環はなく、孤独の中で朽ちてしまう。

よい家は、住まう人間によって「使い」、「古され」、「磨かれ」、味わいが出てくるものですね。朝には窓を開けて気を流すこと。キッチンを使っては磨くこと。トイレを使っては掃除をすること。床を踏んで歩いては拭き掃除をすること。そうして、いつの間にか古くなって、そして味わい深い家になるんですね。

「家」と共に自分も、味わい深く、年輪を重ねていきたいですね。