今年の暮れの断捨離は、例年のものとはだいぶ違って、私の半生の「断捨離」かもしれません。
ちょっと大袈裟かなあ・・・。
断捨離には、現在も過去も未来も変えていく力があります。
もともと掃除が趣味のような私ですが(笑)、長年の子育てしながらの会社勤めを辞めて、新しい生活を始めることになった今、一番に思い浮かぶ心機一転のスタートラインの第一の仕事は、
秘密の倉庫の断捨離と、「いつかやりたかった」子供たちの写真の整理でした。
子育てしながらの会社勤めは、家を快適空間に保つのにもそれなりのテクニックが必要でした(笑)。成長していく子供たちの荷物、どうすればいいか?ベビー用品から始まり、おもちゃ、学習用品、教材、成長期の短期でしか着れない洋服、それぞれの学生服・・・それらを、お友達に譲ったり、フリーマーケットやネットショップで売ったり、難民支援NPOに寄付したり。色々な方法でその時々、処分してきました。
でも、やはり子供の思い出はひとつひとつ愛おしくて、捨てることができない、と少しずつ取っておいた、小さなベビー服、子供の描いた絵画、学校で頑張った思い出の書類の数々・・・そして整理しきれない写真。。。
いつかラジオで聞いたんです。
「それらを少しずつ減らしていける日が来るので、スペースがない場合はそれまで倉庫を借りて保管しておくとよい。」と。
そして「秘密の倉庫」を持ったのです(笑)。
そして今回、倉庫をすべて片付けて引き払いました。すべて捨てられることではないけど、だんだんと心の整理がついてくるんですね。過去の思い出、そして「今、ここ」を大切にするということの両方がバランスを取り合いながら、無理をせず心の整理をして、快適な未来をも形成していくのです。
「住む」という住環境は、それはもちろん私たちを取り巻く「気」を司どり、そのスペースを快適にすることは自分の周辺の「気」を選んでいくことでもあります。
やましたひでこさんの断捨離でも書かれていますが、断捨離とは全て引き算の行いということですね。
「絶つ、捨てる、離れる」
要らないものを捨てていくことで、「心の中の執着を断つ」そうです。
本当にその通りだと思います。
そうして私がいつも片付けを終えた後に焚くのが白檀のお香です。この写真の白檀が一番気に入っています。これは、数年前、母を京都に連れていった時に銀閣寺で出逢いました。
いつもの掃除を終えた後も、香炉にお香を立てます。そして細い煙が立ちのぼる瞬間に、その空間の気が崇高なものへ繋がったように感じます。
人それぞれ好きな香りは違いますが、私はこの香りは自分の中の遠い記憶に語りかけられるような、心のコアへの刺激を感じるのです。そんなことが感じられる時間、貴重ですよね。朝に、夜に、そんな時間を1分でも作って、手を合わせましょう。
それだけで、きっと今日一日の自分への「心の断捨離」になるはずです。
コメント